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  テニスビジネスは 既存のテニス環境の問題点 と 楽しむ人達が望んでいることを理解した上で 起業

 テニスビジネスについて、事業者やコーチ業務に関わる指導者の立場から考えると・・・

既存のテニスコートやテニスクラブの大半は、郊外に建設されています。 その理由は、硬式テニスコート1面の建設には 600u (34,77m x 17,07m 約 180坪) 前後の敷地を必要とするためです。 事業には 複数コートが必要ですが、コートやクラブ施設を新たに確保するには 大きな資金を必要とします。

ビジネスとして起業する場合、2〜3面以上の敷地を 必要としますが、用地価格の関係で都市中心部でテニス施設を確保することは難しいところです。
都市の中心部から遠く離れた場所であれば、用地確保の資金負担を少なくすることは出来ますが、年間数回 訪れる保養施設とは異なり、日頃から多くの人達が利用可能なクラブやスクールでないと、テニス事業としての維持は むずかしくなります


近年、新しいテニス施設の建設は少なく、既存の民間施設も減少傾向にあり、資産家や一部の事業成功者を 除き、テニス事業に関わる関係者は減少しています。
しかし、若い時代にテニス競技に全力を投じた人達の中に、テニスの普及振興の取り組みを 職業にしたいと願う人達も数多く存在します。 

こうした人達が活躍する場所や環境が望まれるところですが、職業として活動する場所も環境も少ない厳しい現実があります。


下記のデータは 日本テニス事業協会/テニス活性化委員会が 2008年にインターネットで 男女各500名を対象にした 「 テニスに関するアンケート 」の集約結果の一部を ご紹介します。 内容の解析とコメントは、JHTF 運営管理者の経験と文責で編集しています。


 ○ テニス経験者への質問  ・・テニスを しない理由、また、テニスを 止めた理由について・・
理 由 男 性 女 性 推測される理由の背景
a1  テニスを 楽しむ時間が つくりにくい 29.47 % 30.10 %  余暇時間が得にくい厳しい経済状況が影響・・
a2  一緒にプレーする仲間が いない 31.37 % 27.42 %  a1の理由にもリンクし、遠方転勤などでテニス仲間との離別・・
a3  周辺に テニスコートがない 17.68 % 18.97 %  テニスクラブの閉鎖が続き、新設が少ない状況も影響・・
a4  プレーする料金が 高い 15.58 % 18.14 %  収入低下傾向が影響し、従来料金が負担しにくい金額に・・
a5  テニス以外のスポーツに 参加している 15.58 % 7.22 %  スポーツ人気ランキングで16位(2007年)の低下傾向も影響
a6  テニスコートの 予約ができない 11.79 % 9.90 %  クラブの減少、レンタルコート数の減少が影響・・

テニスを楽しんでいた人達がテニス環境から離れた理由を解析すると、本人が望む気持とは別に、それぞれの経済事情の変化によるものが大半です。
テニスを楽しむ時間がつくり難い人達は、勤務(仕事)時間の増加などで、余暇時間が減少したことにより テニス参加を諦める事情につながっています。

次に、テニスに関する人気、不人気の一端を示す数値をご紹介します。 この結果を見ると、他のスポーツ人気と比較して人気度が高くない点は残念です。


 ○ 上述の テニスに関するアンケート のひとつに・・ 「今までにテニスをしたことがありますか?」 について  男・女 各500名 の 回答
選択項目 男 性 人数 女 性 人数 推測される理由
b1  ある・・ 数回程度で止めた 31.80 % 159 33.00 % 165 詳細不明
b2  ある・・ 現在はテニスをやっていない 30.00 % 150 29.20 % 146 詳細不明
b3  ない・・ 今後もやりたいと思わない 22.80 % 114 20.40 % 102 詳細不明
b4  ない・・ 条件が合えばやってみたい 10.40 % 52 14.40 % 72 詳細不明
b5  ある・・ 現在も継続的にやっている 5.00 % 25 3.00 % 15 詳細不明

 テニスを楽しみたい人達の立場から思うこと・・・

施設を利用する立場からは、郊外にある施設を訪れる場合、多くの時間と交通費等が必要となることにより 敬遠しがちになります。
しかし、勤務先や最寄駅に近い場所に施設があれば利用したいと考えます。 愛好者の立場と事業者としての立場を 両立できる条件を満たすことが、起業には必要です。


テニスクラブ、テニススクールの大半は硬式テニスです。 しかし、硬式テニスは 数多くの人達が機会均等に楽しむ内容に不足している点が多々あります。
この不足する点を補い、更に競技スポーツとしての内容と魅力を充実させたユニバーサルテニスは、その普及方向は、既存のテニス競技を否定するために開発されたものではなく、体力や運動機能などでテニス参加を諦めていた人達も楽しめるスポーツ内容の研究工夫が進んだテニスです。


愛好者の立場を無視し、事業者や指導者の立場からの考え方で起業すれば、一時的収益は可能であっても、安定した事業の継続はむずかしいものになります。